共振のパラダイム入門:
 「マヤの見方」は、しばしば、時間のとりこになっているかのように特徴づけられていますが、実際には、そこには時間のための特定の言葉がないのです。宇宙や物質のための特定の言葉もありません。このために、原子論のように(独立した固体として)空間と時間と物質に目盛りをつけるということに固定されてしまった、現在のパラダイムとは違い、「マヤの見方」は、独特の共振とマトリッククスがベースにあるというパラダイム(考え方の枠組み)に適しているのです。

 以下の用語解説は、ドミンゴ・マルティネス・パレデスの『マヤの超心理学』に刺激を受け、一部を参考にしながら、「共振のパラダイム入門」用にまとめたものです。その目的は、探求者たちに、現実(リアリティ)の新しい見方について考えていただくための基準を提示することです。この見方は一般的な見方とは違いますが、現実(リアリティ)に対するポスト量子物理学のフレームワークの中にあります。マヤの見方と同じく、このポスト量子物理学の現実(リアリティ)の見方もまた、波動ハーモニックスと共振場を土台とするパラダイムです。用語は、このマヤのダイナミックで非物質主義的な見方が、一貫した宇宙論として展開しているように並べました。

 用語解説に続けて、つまり、ツォルキンをホロノミクス(全体のシステムをつかさどる法則)になっている文脈の中に置くことによって、ツォルキンの意味が展開していくいくつかの段落を入れました。

マヤの用語解説

【フナブ・ク】HUNAB KU
運動と尺度を唯一与える者。生命のある、なしを含めた、宇宙全体に浸透する知的なエネルギーの法則。

【フユブ・カアン/フルカアン】HUYUBU CAAN (HURUCAAN)
天の心。天の建設者、宇宙のデザイン法則。

【キン】KIN
太陽。太陽系にとってのフナブ・クの重要な仲介者。日。基本ハーモニック(調波)単位あるいは波動特性。

【キナン】KINAN
太陽の力。高次の霊的エネルギー。この惑星に高次の霊的なエネルギーを送る、普遍的に利用できる方法としての、太陽の心、

【ティン・キナンタ】TIN KINANTAH
霊を送信するエネルギーの質、さまざまな種類の心霊現象や超常現象の原因となる太陽に関係する高次のエネルギー。

【キニチ・アハウ】KINICH AHAU
太陽の主。銀河の監視者、太陽心の化身、または光の心の化身。

【アハウ・キネス(もしくはアー・キン/アー・キネス)】
AHAU KINES , AH KIN ,AH KINES
太陽の主たち。太陽の神官たち。調和の預言者、先覚者たち。

【バアシュテン】BAAXEN
エネルギーを投影する能力、およびエネルギーを投影した効果。

【パシュ】PAX
宇宙の破壊あるいは決裂、音楽の力。

【ピシャン】PIXAN
形のなかに現れ出るもの、「スピリット」。

【ティン・ウィラ・ルウン・トゥル・ピシャン】
TIN UILA LUUN TUL PIXAN
魂、スピリットを見ること。現れたものを感知すること。

【クシャン・スウム】KUXXAN SUUM
天空への道、宇宙の臍の緒まで導いている。キン、太陽に仲介された見えない銀河の生命の血の細管、

【カアン】CAAN
天界。

【カン】CAN
蛇、エネルギー、4。4層のエネルギー波動の機能。つまり、重力、電磁力、強力な力、そして弱い力(後者の二つが組み合わさると、生命精神的な場、あるいは超常現象を生み出します)。(『易経』では、4つのエネルギーの波動の機能は、それぞれ「老陽」、「少陰」、「少陽」、「老陰」の四象に対応します)。

【ナク】NAC
カンの対比概念。制限、形の原理。

【カナク】CANNAC
霊がなければ形はない、その逆もまた真なりという法則。エネルギーと形の相補性。また、学ぶべき法則。

【トゥメン】TUMEN
原因と結果。因果関係の法則。

【クシュタル】CUXTAL
酸化すること(カシュム)。生命―発生の法則。

【カニル・クシュタル】CANIL CUXTAL
生命の蛇。酸化の状態で届くエネルギー、またはエネルギーが酸化すること。エネルギーの限界。したがって、生物が生まれながらもっている苦しみ。

【ウィンクリル】WINCLIL
人間。ウィンクは塊茎(訳注:地下茎の一部が養分を蓄え、肥大したもの。ジャガイモやコンニャクイモなど)や根を意味し、リルは振動するという意味。(したがって、)人間。宇宙の振動する根、または共振器。

【シツィン】CI’ZIN
放射線、光線、精神。特有のエネルギー放射、人格。

【エト・ピス】ET P’IZ
私たちの判断基準。カルマの法則、報酬。

【コチル】K’OCHIL
私たちが生まれながらにもっているもの。私たちが死ぬときに一緒に持っていくもの。個人の存在を変えるカルマの残留物。

【ヤクナ】YACUNAH
愛、と同時に苦しむこと。生物にとって避けられない痛み。

【イン・ラケシュ】IN LAK’ECH
私はもうひとりのあなたです。普遍的な愛の法則、哀れみ。

【チャン】CHAN
知性の質。知者。

【チクチャン】CHICCHAN
は虫類。本能的な心。生まれつきの知性。

【チャネス】CHANES
太陽の最初の子どもたち。銀河の使者たち。

【イツァエス】ITZAES
水の最初の子どもたち。アトランティス人。

【ホブ、フール】HOB, HOOL
頭、考え、心あるいは精神的な能力。

【ネンフール】NENHOOL
心の鏡。すべては自分自身の反映。「ナグアル」の法則、あるいはライトボディの魂。

【パンチェ・ベ】PANCHE BE
真実の根を捜し求めること。存在に至る自然の道。

【メン】MEN
信じること、創造すること、行うこと。高次の太陽心、キナンを介して、霊のエネルギー、ピシャンを表す、高次の心の力。

【フメネス】H’MENES
呪術師、魔術師、ヒーラー。メンを熟知する者たち。

【フペリャヘス】H’PULYAHES
悪の騎兵。エネルギーを悪用する者。

【ツァク】DZAC
薬、毒物。

【オル、オラル】OL, OLAL
生き生きしていること。意志、生き生きと表現された霊(ピシャン)の性質。

【オル・ウオラ】OL UOLAH
原因(トゥメン)と結果(エト・ピス)の法則にしたがって訓練された意志のスピリット。

【ルカン・トゥメン・カン】LUK’AN TUMEN CAN
蛇の運び手。秘儀を伝授された人。

【トゥクト】TUCUT
考えること、崇めること。

【サン】THAN
水の滴。言葉の力。

【ヘル】HEL, GEL
卵、ゼロ、変容の基礎。

【カンヘル】CANHEL
自ら変容する蛇。ドラゴン。4層エネルギーの全体が、自己変容するエネルギー存在として現れたもの。

【チェ、テ】CHE, TE
樹木。テ・オトゥル。樹の精。神聖なエネルギー。

【ヤシュ】YAX
緑。再生する力。

【ヤシュキン】YAXKIN
中心地。源泉のない泉。再生の場所。

【ヤシュチェ】YAXCHE
根源的な樹。宇宙の軸。神秘の柱。経路としての人間。

【バアル・チェ】BAAL CHE
樹に関するもの。すなわち、動物、動物の力。

【トクサ】TOK’ZAH
鍼(はり)療法。

【フプ・キイシュ】HUP KIIX
針で刺すこと。

【シチ】XICH
神経。電気ネットワーク。

【スヴヤ、スユア】ZUVUYA , ZUYUYA
回路。あらゆるものがこの回路を通ってそれ自身へと戻る。13番目のもしくは至高の天。惑星の入り口。「カトゥン」の言葉、調和の文法。

【ツォルキン】TZOLKIN
 日々の数え方。神聖暦、宇宙のマトリックス。「フナブ・ク」――運動と計測を唯一与える者、のいかなる配列にも対応できる普遍的なハーモニック・モジュール(装置)。
 運動、すなわちエネルギーの生命を与える法則は、数字の13、オシュラフンで表されます。1から13までのそれぞれの数字は、特定の性質のエネルギーの波動(パルス)を発生させると考えられています。このことが、存在の可能性に固有の構造と意味を与えています。13は、その前の1から12までの数字をすべて含んでいて、すべてのものに内在する力であり、至高の天の数字であり、銀河情報の源泉でもあります。

 尺度、すなわち形を与えるエネルギーの法則は、数字の4、カンで表されます。この数字は、4つの主要な波の機能と一致します。すなわち、重力は引力に、電磁気は放射に、強い力は(心霊的な)伝達、そして弱い力は(心霊的な)受信の4つです。
 尺度を表す4に、5という原初のマトリックス構造を示す数字――中心と4つの基本方位――をかけると20になります。普遍的なハーモニック・モジュールであるツォルキンは、実際には二つのキーナンバー、つまり13と20(4×5)の順列からできるひとつのマトリックスです。したがって、ツォルキンの波動マトリックスは、260の順列単位で構成されています。

 ツォルキンの13列の縦の柱は、運動の法則を表します。20列の横の柱は、測定の法則を表しています。4の定位置、またはマトリクスの位置、を5回数列が回転します。ツォルキンは、通常260日の神聖暦と考えられています。神聖暦は一般的に20の神聖記号を使って、数字の1から13までを20回繰り返します。ツォルキンは、実際にはそれ以上の意味があります。なぜなら、ツォルキンは普遍的なハーモニック・マトリックスであり、同時に、サイバンク、惑星の記憶場のためのモジュールでもあるからです。(参照:『アースアセンディング』のMap1,2,3,9,29,30,32,40,41,42,46,47,48)モジュールのうち8つがサイバンクを構成し、地球の両極側にそれぞれ4つずつあるので、ここでも再び測定の法則の数字4が繰り返されます。260日の日にちの数え方でいうと、16のツォルキンは11.3年に相当します。この数字11.3年とは、二つの太陽黒点周期が始まってから黒点の極性が逆転するまでにかかる平均年数です。(訳注:太陽の赤道より上部の黒点の発生周期が11年、その後、赤道下部でも11年周期が続きます。磁場は主として西から東へ向かって動くのですが、次の11年周期になると、今度は逆方向に動き始めます。) 太陽の黒点運動の全体周期は平均23年であり、これに11.3をかけると260となります。これは、ツォルキンの単位の数です。つまり普遍的なハーモニック・モジュールの数です。

 大きな暦として見ると、ツォルキンはマヤの大周期、つまり時間のホログラム(立体画像)を表していることがわかります。この周期は地球の5125年に相当し、紀元前3113年から紀元2012年までと考えられます。マヤの大周期は13バクトゥンからなり、20カトゥンでもあります。1バクトゥンは394年に相当します。それはまた、13カトゥンからなる1アハウ周期、20アハウ周期に相当します。1アハウ周期は256年です。(訳注:5200トゥン=260カトゥン=13バクトゥン=20アハウ周期、1トゥン=360日)

 大周期の話をするときに「カレンダー」という言葉は、慎重に解釈してください。「時間のホログラム」という表現のほうが、よりマヤの視点に近いといえます。というのは、ツォルキンが運動と計測のいかなる配列にも対できる普遍的なハーモニック・モジュールであるのと同様に、大周期は文明の可能性を浮き彫りにするホログラムと考えていただきたいのです。大周期は、地球の進化の過程を銀河のプログラムに連動させるための、ハーモニックな測定基準なのです。「時間のホログラム」は、「惑星の神秘的な体(訳注:ライトボディ)」をつくるための知的な表現なのです。この惑星の神秘的な体は、ツォルキン、普遍的なハーモニック・モジュールに織り込まれて、そして独自の構造を与えている「52単位の二対称三連構造」、あるいは「マヤの機織り」のことなのです。

 時間のホログラム、5125年の大周期は、惑星の記憶フィールド(場)、サイバンクの主要なモジュールと何ら変わりはないため、時間のホログラムは、そのなかである普遍的な記憶パターンが展開されるフィールド(場)だともいえます。記憶パターンどおりに展開できれば、地球の神秘的な体を見事につくりあげることができるでしょう。この神秘的な体は、キナン、太陽心、高次の精神力の一側面でもあるので、キナンは、自分自身と、自分の子供と、この場合は、地球と一体化するのです。

 大周期に関しては、注意深く、言及されるべきです。地球が1992年から260番目のカトゥンに入ります。このカトゥンは、神秘的な体の52番目のカトゥンでもあります。13番目の波動光線を表すこのカトゥンは、20番目の紋章であるアハウ、太陽心に支配されています。時間のホログラムについて、共振の構造について、そして惑星の記憶パターンについて理解することが、決定的に重要なことなのです。なぜなら、神秘的な体が完成できるかどうか、キナン、高次の心の力をこの惑星地球上に確立することができるかどうかは、それらを理解できるかどうかにかかっているからなのです。

 ツォルキンの観点から時間のホログラムと共振的な構造を理解することは、難しいことではありません。普遍的なハーモニック・モジュールであるツォルキンは、私たちの遺伝的な組成や私たち自身の人間の体――ウィンクリル――宇宙の振動する根、の機能からかけ離れたものではないからです。

 なぜなら、サイバンク・マトリクスの8つのツォルキン・モジュールは、どれも8つに等分できるため、サイバンク・マトリクス全体は、64(8×8)単位のDNAが生成されるフィールド(場)、すなわち惑星遺伝情報バンクに対応しているからです。さらに、13という運動の数字は、体の13の主要な関節に対応します。すなわち、両肩、両肘、両手首、両股関節、両膝、両足首、そして中央の神秘の柱に対応する首と脊柱です。これに対して尺度の数字である4は、両腕と両足に対応し、同時に20(4×5)は20本の指――10本の手の指と10本の足指――に対応します。「二対称三連構造」の52単位は、体の左右に26カ所ずつ、合計52カ所ある経絡のポイント(訳注:52は、仁神術においての数字。1984年WHOでは361穴に決定。ただ、経穴の数については諸説あり)に対応しています。

 DNAの64種のコドンでできた構造は、『易経』の2進コード言語と同一であるため、8つの部分からなるツォルキン/サイバンク・キーと、生命の暗号(コード)である『易経』との間には密接な関係があります。このような関係があるのは、ツォルキンは(自己存在として)「普遍的なハーモニック・モジュール」であり、そのなかにDNAと『易経』のマトリクス・テンプレートが含まれているからです。これらのシステム――ツォルキン、DNA、『易経』――はすべて記憶発生のパターンであり、そのコードはシンプルな数字の組み合わせで定義されています。これらのコードに含まれている記憶パターンを解き明かすことが、人類の歴史のこの瞬間においてもっとも重要な仕事なのです。これらの記憶パターンを解き明かすことによって、人間の知性は、惑星の神秘的な体――キナン――の構造を史上初めて理解できるところに到達するかもしれません。私たちは1992年、260番目のカトゥンに突入し、13番目の波動光線がアハウの紋章のなかに、現れます。

『マヤン・ファクター 新版』ホゼ・アグエイアス著 より
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